2016年6月10日(金)~9月7日(水)

[ 2016年9月4日・シンシナティ ]

滞在もあと数日、今日はおいらのクラスの最終日。
形の崩した茶碗の講義をしました。
初めにお手本見せましたが、今まで難なくこなせた生徒さんも、上手く出来ない!と困っていました。下手くそが上手になって、その向こうにある上手下手の世界がテーマであったけどちょっと難しかったかな? そうであっても、そこにある魅力についてはボンヤリと伝わったような気がしました。
なんのかんのの3カ月、心地良い疲労感があります。
この滞在記もおしまいです。ご高覧いただき、誠にありがとうございました。


[ 2016年9月3日・シンシナティ ]

おいらのここでの最後の制作。
もう、自分では焼くこと出来ないから釉薬指定でお願いしました。
釉薬は塩釉薬です。予定では薪窯に近い感じになる予定です。
2カ月後が楽しみです。


[ 2016年8月31日・シンシナティ ]

アメリカにある志野釉で焼いた茶盌。
200種類もある釉薬の中から選びました。


[ 2016年8月29日・シンシナティ ]

トラはノンビリしているけど、おいらの時間は矢のように飛んで行く。
あーあと1週間くらいでも余分がほしい。


[ 2016年8月17日・シンシナティ ]

シンシナティで作った物です
釉薬もかけ終わり、あとは焼くだけ、
釉薬はオハイオ志野。明日、窯に入れます。
こうなると帰りの日が近くなって来たなーって思います。


[ 2016年8月9日・シンシナティ ]

時の経つのは本当に早いです。おいら、あと一月で帰ります。
焼くこと考えると作品作るのもそろそろ終わり。
焼けなくともいいから1つ大きな作品作るつもりです。


[ 2016年8月5日・シンシナティ ]

バスの通い道。
少し洒落た感じのエリーアベニュー、新築になった学生寮、
よく一緒にバスに乗るおじさん、もうスグ退職するバス運転手のマイク
おいらの日常です。


[ 2016年8月1日・シンシナティ ]

シンシナティ大学。
12年程前、ここのデザイン建築学部(DAAP)にお世話になりました。


[ 2016年7月26日・シンシナティ ]

本日、古巣の陶芸スタジオQueen City Clay ( 旧Funke Fired Art ) に戻って来ました。沢山の友達と再会しました。


[ 2016年7月25日・シンシナティ ]

これ、シンシナティ美術館に展示されているおいらの作品。
タイトルは「WHiTE RUIN (白い遺跡)」です。昨年、これともう1つのシリーズで7点収蔵して頂きました。
右隣は、叔父・加藤卓男先生の作品「三彩花器」。
少し驚いたのですがこれは全くの偶然です。何故か、叔父に「頑張っとるやないか!」と励まされているような気がしました。すごく嬉しかったです。
このことは、美術館のキュレーターも後から知ってビックリしたそうです。
それにしても地球は小さいですね〜。こんなに離れていても出会いはあります!
姉妹都市交流で訪問中の細江岐阜市長にも見て頂きました。


[ 2016年7月23日・シンシナティ ]

シンシナティに着いて2日目、今はお昼。
おいらのベッドはこいつにとられました。名前はトラ。


[ 2016年7月19日・ボストン ]

ボストンもあと1日。全くこのスタジオの釉薬の知識のない中、40個程焼くことが出来ました。今日はかたずけとかしながらくつろいでいます。
住んでいる所は少し郊外ですが、驚いたことに日本人どころかアジア人に一度も
遭遇しなかったです。そんな訳で少し緊張していたかな?
マァおいらは何処にいても窯と粘土があれば時間は潰せますのでいいですがね〜。
明後日からはCincinnati、なんか家に帰るようですね。
あと1日、大切に過ごしたいと思います!


[ 2016年7月12日・ボストン ]

ここは余りに流れが緩い川で、海に近いので潮の満ち引きがあります。この時はもう直ぐ満潮。
下は、300年ほど前、ここから松の木を建材として積み込んだ船着き場の側にあったシップヤード(造船所)跡の記念看板。古きアメリカのフロンティアの物語です。
潮の満ちるのを見ながら、一時間くらい思いを馳せました。


[ 2016年7月4日・ボストン ]

今日はアメリカ独立記念日です。どの家にも星条旗が出してありました。今日ばかりは、トランプ君もヒラリーさんも独立記念日を祝って休戦のことと思います。
みんなパーティで花火を打ち上げて、おいらも午後から2つのパーティに出まして楽しく過ごしました。
考えてみれば、日本にも建国記念日があるから、みんなで楽しく宴会すればいいと思います。中にはそんなにもんデマカセや!とか、軍国主義や!とか言う人もいますが、事実、少なくとも2000年以上の歴史があるし、世界から見たら信じられん事です。右翼も左翼も、その時くらいお祝いすればいいと思います。


[ 2016年6月30日・ボストン ]

この子、名前はミスタースナッグ君、タキシードキャットです。
一日中2階でゴロゴロ過ごしているので、体重が8キロ以上あるそうです。
毎朝6時になるとオイラの部屋に来て撫でろと言います。


[ 2016年6月28日・ボストン ]

昨日、そんなに遠くないところで窯開きがあり、行ってきました。
薪窯としては非常に大きく、焚き口が穴窯、その後方に2室、2室目は塩釉用です。
窯の持ち主はアメリカでは名の知れた方らしく、自分の作品を焼くために2〜30人の焼成希望者を募り、年に何度か焼いているとのことでした。
集まって来た方の素性は、プロで大学の教授、学生、アマチュアと様々です。
焼成は主人の管理の基に薪が焚べられ、一週間程焼成とのことで焼き上げは過剰に灰かぶり、かつ高温。伊賀焼きのように目的がハッキリとしていればいいですが、わざわざ薪窯で焼かなくとも良い釉薬の作品もありました。
作品は大きな壺が少し、その他花瓶やカップ類、お皿、オブジェなど。
不思議なことに、抹茶碗らしき物が多くあり、何故か?と質問したところ、アメリカ人で陶芸家を志すと皆が日本陶芸の影響を受けるとのことでした。
彼らの茶碗の感覚は、グニャグニャ曲げたり凹ましたりしたカップで厳格な作法に従い茶をいただく、ということなのでしょう。

ある時、知人に茶碗について質問を受けて返答に困り、やけくそで「アインシュタインは宇宙を見上げ、その不思議を一般人では難解な数式に表した。古き日本人は手のひらの中の小さなボウルにも人生を感じ、季節を感じ、宇宙を感じたかも。
それは長い時を費やしたことで発見された、文科系的数式である! 難解であるから魅了されるのだ!」とよくわからないへ理屈を話したところ、意外にも納得してくれました!
いずれにしましても、アメリカの陶芸家たちもおぼろげではあるけれど、茶碗の中に存在している何かに魅了され始めていることは確かです。

なんと言いましょうか、アメリカ人の窯ですからデカイことこの上ないです。そりゃ備前の上り窯に比べたら可愛いものですが、個人の窯としたら巨大です! 作品、焼け具合については口をはさむ必要もないですが、何故かアメリカ人の作家たち、日本風に惹かれていることがわかります。でもバタくさいけど、、、。


[ 2016年6月27日・ボストン ]

「アメリカ合衆国とアメリカ人 そして日本国と日本人」

アメリカという国と住人、2つに分けますと、私にしてみればアメリカ合衆国が好きなわけではなく、沢山のいい人に恵まれたからこの国が好きと言えます。
また、12年前に オハイオ州シンシナティ市の招きで縁が出来、sister city programのfriendship projectに参加し、そのタイトルの言葉を正直に守って来ただけのこと。今年で10回を重ね、このボストンの友人とは5~6年前に彼女たちが日本旅行中に私の工房に偶然立ち寄ったこがことが発端で今回で4度目の訪問となり、この地でも寛大で心から良い人たちに巡り合えた!との思いです。

ところが、国対国の話になりますとアメリカ人は頑固者に見えてしまいます。
国土は日本の24倍、人口は3倍。余りある繁栄を享受できた国。もっとデンと構えて居ればいいのに!と思うのですが、物は豊富で土地は広大で資源にも恵まれ、せせこましい日本とは大違いで、この国の唯一無二の問題は人種問題につきます。
白人の中だけでも細かく分かれていて、スコットランド人、フランス人から始まり、アフリカ人に至るまで多種雑多。国旗の星条旗の星、あれは州の数でなく人種の数かも?!と思ってしまいます。
それゆえ、メジャーリーグの試合前などことあるごとに国歌を斉唱し、どの家にも公園にも国旗を掲げて、常に国家を意識させないとアメリカという国がまとまらないのかも知れません。そんな寄り合い所帯ゆえのナショナリズムを強く感じます。

それに比べたら日本の国旗は、お日様1つ。シンプルかつ明快!
日本も何かと問題がありますが、それは比較にならない程小さいと思います。
外から見た日本は歴史が長く、水が豊富で、多文化な国。そして安全な国。
国旗をもっと可愛がってください。狭いながらも楽しい我が家、、。
良き国は日本です!


[ 2016年6月20日・ボストン ]

今はボストンにいます。なにか面白いことがないかと考えていますが、なかなか見つからなくて困っています。
今、住んでいる所はとても安全で居心地の良い所ではあるのですが、文にする程の事もないし、陶芸に関しても民藝的なものが多く、おそらく目の肥えた方々にはつまらない情報ばかりで、日本人の陶芸が如何に熟成しているか思い知ります。
このアメリカで最も古い歴史ある町でも400年、茶の湯の歴史だけでもそれ以上。
アメリカ人に言わせれば、抹茶碗もteabowl、茶碗のなかに400年以上も日本人は 何を見つめてきたのか?
ボウルを茶碗と言わせしめたものは何か? 陶芸に限らず、あらゆる物、事柄に対して追究してきた事が今の 日本を作り上げた!とアメリカにいて思うことです。
"故郷は遠きにありて思うもの"
大型連休には海外旅行が一般的になっている此の頃、そのチャンスに其々の異国の地から、少しの時間だけ故郷の国、 日本を見つめてみたら如何ですか!
いろんな事が見えるのでは!

さて、今回ボストンにいる目的ですが、来週、この地にある美術館で茶会が開かれ、 其処で私の持参した茶碗が使われることになり、茶碗は10個持ってきました。
アメリカ人からどんな質問が飛んで来るか?大変楽しみの一つです。
日本文化はかなり興味の対象です。勿論、日本料理程ではないとは思いますが、陶芸も例外ではなく、志野、織部、黄瀬戸など、興味のある方々良くご存じで、 実際、陶芸家の中には 日本を焼き物をアメリカで焼きたい方もお見えで、まき窯もあります。
個人の感想ですが、日本の焼き物は日本人にしか出来ないと思います。
それはアメリカ人にとってあくまでも対象物をデザインとして見ていないから、その事を端的に話しますが 理解して頂くには時間がかかりそうです。
私にとりまして、アメリカは良き国、今となりましては沢山の友人が夏に待っていてくれます。どんなお茶会に楽しみです。

なんか、何処の国にいても空だけは同じ。ホットします。


[ 2016年6月11日・ボストン ]
今日から3ヶ月にわたるアメリカ生活が始まります。
先ずはボストン。郊外にある友達、ウエンディのお宅。
家の前は湿原で大変アメリカらしい風景です。
明日から、頑張って働きます。